「複合材料の力学」

「複合材料の力学」(共立出版)に関する情報を掲載していきます。

本書の読み方のコツ

 本書の1.1~1.3は内容を理解している人の再確認となっている。ですので、拙著「ベクトル解析からはじめる固体
力学入門」および「テンソル解析からはじめる応用固体力学」をお目通し頂ければと思う。1.4ではEshelbyの公式を
紹介している。この公式は大変重要公式であり、日本語で書かれているものは少ないので、是非しっかり読んで頂き
たい。2章は球状介在物、3章は繊維状介在物の等価剛性算出に関する内容で、比較的丁寧に導出されているので、そ
のまま読んで頂きたい。おそらく、それほど難しく無いと思われる。4章は上下界に関する内容であり、大変難解な章
である。読み飛ばしても差し支えない。5章、6章は連続繊維に関する複合材料の力学に関する入門から応用まで丁寧
に議論されている。近年、適用が進んでいる炭素繊維複合材料の力学を学びたい読者はこの章から読み始めるのも良
い。7~9章は大変進んだ内容になっている。これらは研究書として考えて頂きたい。これらの章が読みこなせれば研
究者としてやって行けるだろう。